「愛されたい」と「愛せるか」は別物です

〜承認欲求と結婚欲求を分ける〜

こんにちは、エルサマアトの湯谷です。

婚活をしていると、多くの方から「私を大切にしてくれる人がいい」「やっぱり愛されたい」という言葉を耳にします。
確かに、結婚生活において「愛されている」という実感は欠かせません。
誰かから必要とされ、守られ、支えられる安心感は、日々の暮らしに力を与えてくれるものです。

ですが、ここで一つ立ち止まって考えてみましょう。
「愛されたい」と「愛せるか」は、まったく別のテーマだということです。

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「愛されたい」という気持ちの正体

「愛されたい」という気持ちは、とても人間的で自然な欲求です。
心理学で言えば、それは「承認欲求」に近いものです。自分の価値を誰かに認めてもらいたい、自分は存在していて良いのだと実感したい。そんな心の叫びです。

婚活をしていると、この承認欲求が強く表に出やすくなります。
「相手から好かれなかったらどうしよう」
「お見合いで断られたのは、私に魅力がないから？」
「LINEの返信が遅いのは、興味を持たれていないから？」

こうして、相手の反応ひとつに一喜一憂してしまい、疲れてしまう方が少なくありません。

でも実は、この「愛されたい」という欲求ばかりが前に出てしまうと、婚活はどんどん苦しくなっていくのです。

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「結婚したい」という気持ちの正体

では、「結婚したい」という気持ちはどうでしょうか。
これは単なる承認欲求ではなく、もっと広く、深いものです。

結婚したいという気持ちの本質は、「人生を誰かと分かち合いたい」という意思です。
喜びも悲しみも、楽なときも苦しいときも、一緒に支え合いながら歩んでいきたい。
そこには「愛されたい」という受け身の感情だけでなく、「愛したい」「支えたい」という能動的な感情が含まれています。

もし婚活を「愛されるための活動」と捉えていると、どうしても相手に求めすぎてしまいます。
しかし、結婚とは「与え合う関係」です。愛されることだけを目的にしてしまうと、肝心の「自分は相手を愛せるか」という視点が抜け落ちてしまいます。

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「愛されたい」だけでは続かない

カウンセラーとして数多くのご相談を伺ってきましたが、「愛されたい」気持ちが強すぎる方は、往々にして関係が長続きしません。

最初はお相手が一生懸命に尽くしてくれても、時間が経つと「もっとこうして欲しい」「前より愛情表現が少ない」といった不満が膨らみやすいからです。
つまり、「愛されたい」を軸にしてしまうと、永遠に満たされない感覚に陥りやすいのです。

逆に、「この人を自分は愛せるだろうか」という視点を持つと、不思議なことに心が安定します。
与える側の意識を持つことで、自分の中に余裕が生まれるのです。

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「与える意志」が愛を育む

愛は、最初から完成しているものではありません。
結婚生活の中で、日々のやり取りや支え合いの積み重ねによって育っていくものです。

そこで欠かせないのが「与える意志」です。
「この人を大切にしたい」
「笑顔でいてほしいから、私ができることをしたい」

そんな思いを少しずつ形にしていくことで、相手との信頼関係は深まっていきます。

もちろん「与える」ばかりで「与えられない」関係は健全ではありません。
けれど、相手からもらうことを最優先にするのではなく、「自分はどれだけ愛を渡せるか」という視点を持つ人こそ、結婚後の幸福度が高いのです。

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「愛されたい」と「愛せるか」を分けて考える

婚活で迷ったとき、ぜひ自分に問いかけてみてください。

• 私は今、ただ「愛されたい」だけなのか
• それとも「この人を愛したい」と思えているのか

もし「愛されたい」が強すぎると感じたら、それは心が少し疲れているサインかもしれません。
そんなときは、自分自身を満たすことから始めましょう。趣味を楽しんだり、友人と笑い合ったり、自分の中にエネルギーを蓄える時間を持つのです。

その上で出会う相手に「愛せるかどうか」を問いかけてみると、関係の見え方ががらりと変わってきます。

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まとめ

「愛されたい」という気持ちは、人として自然で大切なものです。
でも、それだけでは結婚生活は続きません。

幸せな結婚とは、「愛される」ことと同時に「愛する」ことを選べる関係です。
承認欲求と結婚欲求を切り分け、
「私はこの人を愛せるだろうか」と自分に問い直してみること。

それこそが、婚活を進める上で最も大切な視点なのです。